借地権と相続トラブル


賃貸物件に居住している方は別として、戸建てのマイホームや分譲マンションなどに住まわれている方は、居住している土地の権利が誰のものであるか確認されているでしょうか。建物の敷地となっている土地には所有権と借地権の2つがあります。土地付きの戸建て住宅を購入された方や土地を購入して注文住宅を建てた方などには、その土地の所有権を持っているはずです。敷地となる土地の所有者が別に存在していて毎月土地代を支払っている場合は、所有権ではなく借地権をもっているということになります。分譲マンションに居住されている方はその多くは居住している建物の権利をもっていても土地の所有権を持っていることはないでしょう。建物を所有することを目的とする借地権には、地上権と貸借権があり、マンションの場合はほとんどが地上権の所有ということになります。

分譲マンションはよく中古で売買されることがありますが、このとき、地上権の土地上にある建物を売却、転貸するために土地の権利を登記することができるようになっています。これとは異なり、貸借権の場合は、土地の所有者に承諾を得なければ売却や転貸することができません。バブル時代には資産目的でマンションを購入する人が多く、賃借権で手に入れることがあったために、売却や転貸する際に地主に支払う承諾料をめぐって大きなトラブルが生じることがありました。一方、借地権で手に入れた戸建て住宅のほとんどは賃借権であるため相続などで多くのトラブルが発生している現状が今でもあります。